一橋慶喜（ひとつばし よしのぶ）は、幕末の一橋家当主であり、江戸幕府・最後の将軍である第15代将軍（在職：1867年1月10日〈慶応2年12月5日〉- 1868年1月3日〈慶応3年12月9日〉）となりました。

天保8年（1837年）9月29日、水戸藩主・徳川斉昭の七男として誕生。母は有栖川宮織仁親王の第12王女・吉子女王なので、徳川の血と皇族の血が流れているハイブリッドな血筋でした。若くして英邁な人物と謳われ、将軍後見職や禁裏御守衛総督などを務めた後、徳川家茂死去後に、徳川宗家を相続して将軍職に就任しました。歴史上最後の征夷大将軍でもありますね。慶応3年（1867年）に大政奉還をおこないましたが、直後の王政復古の大号令に反発して慶応4年（1868年）に鳥羽伏見の戦いを起こすも惨敗して江戸に逃亡。東征軍に降伏して謹慎。後事を託した勝海舟が東征軍参謀西郷隆盛と会談して江戸城開城を取り仕切りました。

維新後は宗家を継いだ徳川家達公爵の戸籍に入っている無爵華族として静岡県、ついで東京府で暮らしていましたが、明治35年（1902年）に宗家から独立して徳川慶喜家を起こし、宗家と別に公爵に叙されたことで貴族院公爵議員に列しました。明治43年（1910年）に息子慶久に公爵位を譲って隠居した後、大正2年（1913年）11月22日に死去。