第107代天皇(在位1586年-1611年)。正親町天皇の皇子、誠仁親王の第一皇子です。1586年に皇太子であった父が亡くなると、その遺子である後陽成天皇が祖父の正親町天皇から天皇位を受け継ぎました。後陽成天皇の在位期間は、豊臣政権による天下統一、関ケ原の合戦、徳川家康による江戸幕府の成立という安土桃山時代から江戸時代初期にまたがっています。
豊臣政権期においては、天皇の権威を大いに利用するために天皇を尊重し、聚楽第行幸が盛大に行われたりしました。一方、江戸時代になると1613年に公家衆法度、1615年に禁中並公家諸法度が制定されて、官位の叙任権や元号の改元も幕府が握ることになりました。
ちなみに、後陽成天皇の次代の天皇である後水尾天皇から昭和天皇まで土葬されていて、後陽成天皇が現在では最後の火葬された天皇となっています。