独ソ不可侵条約(どくそふかしんじょうやく)とは、1939年8月23日にナチス・ドイツとソビエト連邦の間に締結された不可侵条約です。不倶戴天の天敵と言われていたヒトラーとスターリンが手を結んだことは、世界中に大きな衝撃を与えました。イデオロギー的にもナチズムと共産主義は対立していたのでなおさらの衝撃でした。
特に日本は、ドイツと防共協定(反ソ連提携協定)を結んでいて、さらにドイツと同盟交渉中でしたが、ドイツとの同盟は対ソ連を意識したものでした。日本は独ソ不可侵条約が締結されていた際には、まさにソ連とノモンハン事件で戦っている最中だったのです。
そんな中、ドイツがソ連と不可侵条約を結んだということで、当時の平沼騏一郎内閣は日独同盟交渉の中止を閣議決定し、1939年8月28日に「欧州の天地は複雑怪奇なる新情勢を生じた」と声明を出して、日独同盟交渉頓挫の責任をとって、平沼内閣は総辞職しました。