『土佐日記』(とさにっき)は、平安時代に成立した日記文学のひとつ。紀貫之が土佐国から京に帰る最中に起きた出来事を諧謔を交えて綴った内容となっています。
日本文学史上、おそらく初めての日記文学と考えられており、また、紀行文に近い要素もあります。さらに、書き手を女性に仮託して、仮名を使っていることから、その後の仮名による表現、特に女流文学の発達に大きな影響を与えました。『蜻蛉日記』、『和泉式部日記』、『紫式部日記』、『更級日記』などの作品にも影響を及ぼした可能性が高く、『土佐日記』は、日本文学史上、非常に重要な作品です。