公文所(くもんじょ)は、古代・中世において公文(公文書)の管理が行われた組織のことを指します。一般名詞なのですが、特に注釈がなくて公文所といったら、源頼朝が鎌倉政権(鎌倉幕府)に置いたものをさします。治承4年(1180年)の挙兵以来、都の下級貴族(官人)出身の配下が政務、財政、公文書作成業務(後に政所)や訴訟(後に問注所)を行っていました。元暦元年(1184年)に大江広元を別当(長官)に据えました。
ちなみにこの公文所ですが、従三位以上の公卿となると呼び方が「政所(まんどころ)」に変化します。出世魚みたいですね。1190年に頼朝が従二位に昇進して公卿となったことにともない、公文所から「政所」に移行・統合がなされていきました。