信貴山縁起絵巻(しぎさんえんぎえまき)は、平安時代末期の絵巻物。国宝。この絵巻の成立は、平安時代後期の12世紀頃とされ、『伴大納言絵詞』や『源氏物語絵巻』と同様に、後白河法皇が関与した、という説があります。また、『伴大納言絵詞』と比べ信貴山縁起絵巻の方が、牧歌的で素朴な初発性と自然らしさがあり、時間の経過や動きの表現において多様で実験的なことから、信貴山縁起絵巻の方が先に成立したという意見もあります。内容は信貴山の中興である命蓮を主人公とした霊験譚。延喜加持の巻で、醍醐天皇の病気を命蓮の加持祈祷の法力で治したという話が語られています。ほぼ一致する説話が『古本説話集』や『宇治拾遺物語』、『今昔物語集』『扶桑略記』に記載されていて、それらを元に絵巻としたものだと思われます。
ざっくり用語解説
信貴山縁起絵巻
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