初代 坂田藤十郎(しょだい さかた とうじゅうろう)は、江戸時代の歌舞伎役者です。元禄の時代を代表する名優で、上方歌舞伎の始祖の一人にかぞえられ、和事の芸を確立した役者です。坂田藤十郎の名も歌舞伎役者の名跡とされ、江戸の市川団十郎と並んで梨園でも最も権威あるものでした。しかし、安永2年 (1774) に三代目が仙台で客死した後は襲名する者がいなくなってしまいました。その後、坂田藤十郎の名は伝説的な名跡としてのみ伝わっていましたが、平成17年 (2005) に231年ぶりの四代目坂田藤十郎(妻・扇千景、妹・中村珠緒)が襲名しました。