ラジレキ

要点から背景まで、流れでおさえる日本史の全体像

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  • 日本の夜明け
  • 大和王権と古墳文化
  • 古代国家の成立
  • 権力闘争と貴族の時代
  • 武士階級の台頭
  • 武家社会の動揺
  • 動乱の戦国時代
  • 幕藩体制の始まり
  • 発展する経済・文化
  • 揺らぎ始める幕藩体制
  • 明治維新と近代国家の形成
  • 脱亜入欧、日清・日露戦争
  • 第一次世界大戦
  • 第二次世界大戦
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讒謗律

讒謗律(ざんぼうりつ)は、明治初期の1875年に制定された名誉毀損に対する処罰を定めた法令で、現在の刑法の名誉毀損罪の嚆矢といえるものです。板垣退助らによって制定されました。讒謗律が公布された当時は自由民権運動が活発な時期であり、この8日前に公布された新聞紙条例とあわせて、新聞、諷刺画等に当時の為政者らを批判することを防ぐために公布されたという見方が多数を占めています。当時参議だった板垣退助は、讒謗律の制定に肯定的で、自己の行っている自由民権運動に関して不利となりかねない法案でしたが「誹謗中傷合戦のような低俗な争いではなく、正々堂々と行うべき」という決意を示しました。このことから、板垣退助が政権に就いても己に有利となる法案を通すような、政権を私物化するような人物ではなかった実例として評価されています。一方で「板垣は政府に取り込まれたのだ」と批判を受けることにもなりました。

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