西周(にし あまね) は、明治時代の啓蒙思想家、西洋哲学者です。西洋語の「philosophy」を音訳でなく翻訳語(和製漢語)として「哲学」という言葉を創ったほか、「藝術(芸術)」「理性」「科學(科学)」「技術」「心理学」「意識」「知識」「概念」「帰納」「演繹」「定義」「命題」「分解」など多くの哲学・科学関係の言葉は、西周によって考案された訳語です。
明治新政府に出仕すると、軍人勅諭・軍人訓戒の起草に関係するなど、軍政の整備とその精神の確立に努め、その他文部省・宮内省・元老院などの公務も兼任しました。
明治6年(1873年)には森有礼・福澤諭吉・加藤弘之・中村正直・津田真道らと共に明六社を結成し、翌年から機関紙『明六雑誌』を発行。啓蒙家として、西洋哲学の翻訳・紹介等、哲学の基礎を築くことに尽力しました。