円仁(えんにん)は、第3代天台座主(天台宗のトップ、すなわち最澄の後継者ですね)。慈覚大師(じかくだいし)とも呼ばれます。入唐八家(唐に入って学んだ偉大な8人のお坊さんのこと、最澄・空海・常暁・円行・円仁・恵運・円珍・宗叡)の一人。
元々兄からは「儒教勉強して官僚になったら?」と言われましたが、ガン無視して仏教を9歳から学び、15歳のときに比叡山延暦寺に入って最澄に師事します。円仁は最澄に忠実に仕えて、天台宗でもっとも大事な法華経、その法華経の注釈書の講義を師匠の代わりを務めることもあるなど、愛されます。しかし、最澄は円仁が29歳の時に死去。その後修行をつつけた円仁は唐への留学を目指し実現しました。帰国後は、日本の各地にお寺を建てるなどの活動をし、854年に第3代天台座主に任命されたのでした。