古道としての鎌倉街道は、鎌倉時代に幕府のある鎌倉と各地を結んだ道路網のこと。御家人が有事の際に「いざ鎌倉」と鎌倉殿の元に馳せ参じるための道で、関東近郊の主要道の意として用いられています。
1192年、源頼朝が鎌倉に幕府を開くと、支配力強化のために鎌倉を中心に東国の各地域を結ぶ新たな道路整備に力を注ぎ、次々と放射状に延びる道路網が建設されました。また、関東近郊のみならず、西は越中、飛騨、信州から東国を経て鎌倉に向かう道筋が何本か明らかになっていて、鎌倉街道あるいは鎌倉道と呼ばれる道はかなり広範囲に数多くあったとみられています。