『古今和歌集』(こきんわかしゅう)とは、平安時代の歌集。全二十巻。勅撰和歌集として最初に編纂されたものです。
仮名で書かれた仮名序と、漢文で書かれた真名序の二つの序文があり、遣唐使は停止されていましたが、漢文の権威性が高い時代でした。仮名序によれば、醍醐天皇の勅命により『万葉集』に選ばれなかった古き時代の歌から撰者たちの時代までの和歌を撰んで編纂し、延喜5年(905年)4月18日に奏上されました。
ただし現存する『古今和歌集』には、延喜5年以降に詠まれた和歌も入れられており、奏覧ののちも内容に手が加えられたと見られ、実際の完成は延喜13年(914年)または延喜14年ごろという説もあります。
撰者は紀友則、紀貫之、凡河内躬恒、壬生忠岑の4人。序文では友則が筆頭にあげられていますが、仮名序の署名が貫之であること、また巻第十六に「紀友則が身まかりにける時によめる」という詞書で貫之と忠岑の歌が載せられていることから、編纂の中心は貫之であり、友則は途上で没したと考えられています。