台湾銀行とは、1897年(明治30年)4月1日に公布された「台湾銀行法」によって1899年(明治32年)7月5日に設置、9月26日営業開始された、台湾の貨幣(台幣)の発行権を持つ特殊銀行であるとともに、日本統治時代の台湾における最大の商業銀行です。
第一次世界大戦中の戦争景気で投機的な取引を行い莫大な利益を上げた鈴木商店に資金を融通し、この頃から、台湾内の取引額より、日本での取引額が上回るようになっていました。1920年代後半の時点では、総貸出額7億円余りのうち、半分近くの3億5,000万円が鈴木商店への貸出しだったのです。
そのため、1920年(大正9年)に始まった反動不況で鈴木商店が危機に陥ると、震災手形で一時凌ぎをしますが、膨大な不良債権を抱えてしまい、1927年の昭和金融恐慌で休業に陥ってしまい、モラトリアムを実施しました。1925年9月1日、株主総会、損失整理案決定、4分の1減資、積立金全額とりくずしなどを実行。1927年3月26日、鈴木商店に新規貸出停止を通知しました。