御料所(ごりょうしょ)とは、その時々の最高権力者の直轄地のことを指す言葉です。なので、領地(料地)に対して、「御」の敬称がついています。直轄地ではありますが、遠方に位置している場合などを含めて、実際には家臣などが代官として派遣されて、支配・経営させている場合も多いため、実態としては荘園に近い形態であったとも考えられてます。
室町幕府の場合、50ヶ所近い御料所(公方御料)を保持して、直臣の奉公衆・奉行衆を代官として派遣して納めさせていましたが、戦乱が相次いだことで経営は不安定でした。そのため、幕府運営のための財源を次第に京都の商工業から挙がる税収に依存するようになっていきます。