上げ米(あげまい)とは、江戸幕府8代将軍の徳川吉宗が享保の改革の際に出した制度です。享保7年(1722年)に制定されました。
大名に、石高1万石に対して100石の米を納めさせる代わりに、参勤交代の際の江戸在府期間を半年(従来は1年)としました。この結果、幕府の増収に貢献しましたが、問題点も多く享保15年(1730年)に廃止されます。そもそも上げ米は「御恥辱を顧みられず仰せ出されて候」と述べられるように、幕府財政を各藩に依存するということですので、幕府権威の低下は免れなかったのです。また、参勤交代の緩和策は江戸藩邸での経費削減につながり、大名の経済力の拡大をもたらしうるものでもありました。