守護請(しゅごうけ)は、室町時代において、守護が荘園領主や知行国主から荘園・国衙領(公領)の年貢納入を請け負ったことを指します。この守護請を通して、室町時代の守護は、領国内の荘園・国衙領への支配を強めていきました。
守護の荘園支配形態は大きく分けて3つあります。
①荘園の実際の経営を荘園領主にまかせて、その余剰生産物を貰う方法
②荘園を分割してその一部を守護側で支配する方法
③一定額の年貢を荘園領主へ渡す約束で荘園支配を請け負う方法
①・②が半済で、③が、守護請です。
なお、当時の全ての荘園・公領が守護請所となった訳ではなく、守護やその他武士らによる侵出に耐えながら存続した荘園も多数存在します。ただ、守護請が荘園・公領の減少をもたらし、守護領国制・守護大名の誕生へと繋がっていきました。