内大臣(ないだいじん)とは、明治時代になって1885年に内閣制度が発足した際に、内閣を構成した国務大臣とは別に宮中の大臣職として設置された官職です。天皇の側にあって、補佐する官職で、具体的には御璽・国事の保管(天皇の印鑑の管理ですね)、詔勅・勅書などの宮廷の文書に関する事務を所管しました。一方で、天皇に助言できる範囲については、法学者でも明確に定義できないほど曖昧かつ抽象的であって、天皇との個人的な信頼関係において成立するという役職でもありました。そのため、天皇の戦争責任を問わないというGHQの方針の下で、最後の内大臣であった木戸幸一の裁判結果が注目されたわけです。
ざっくり用語解説
内大臣
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