空也(くうや)は、平安時代中期の僧。阿弥陀聖(あみだひじり)、市聖(いちのひじり)、市上人(いちのしょうにん)とも称されます。口から、阿弥陀仏を出している彫刻で有名ですね。これは、南無阿弥陀仏の一音・一音が阿弥陀仏になったという伝説を示したものです。
観想を伴わず、ひたすら「南無阿弥陀仏」と口で称える称名念仏(口称念仏)を日本において記録上初めて実践したとされていて、日本における浄土教・念仏信仰の先駆者と評価される人物です。末法を迎えようとし、そして承平天慶の乱などで混乱する世相を反映して、摂関家から一般大衆に至るまで幅広い層に受け入れられ、日本に浄土信仰を醸成させていきました。