大正デモクラシーとは、1910年代から1920年代(概ね大正年間)にかけて起こった、政治・社会・文化の各方面における民本主義の発展、自由主義的な運動、風潮、思潮の総称です。当時言われていたわけではなく、後から振り返っての言葉で、信夫清三郎『大正デモクラシー史』(1954年)がこの言葉の初出となっています。
そのため、何をもって「大正デモクラシー」とするかについては諸説あります。
・政治面においては普通選挙制度を求める普選運動や言論・集会・結社の自由に関しての運動
・外交面においては国民への負担が大きい海外派兵の停止を求めた運動
・社会面においては男女平等、部落差別解放運動、団結権、ストライキ権などの獲得運動
・文化面においては自由教育の獲得、大学の自治権獲得運動、美術団体の文部省支配からの独立
その他、マルクス主義、アジア主義など、様々な方面から様々な自主的集団による運動が展開されていました。