天明3年(1783年)、4月から7月初旬(旧暦)まで断続的に活動を続けていた浅間山は、7月8日(旧暦)に大噴火を起こしました。 このとき発生した土石なだれにより嬬恋村では一村152戸が丸ごと飲み込まれてしまい、483名が死亡し、現在の群馬県にあたる上野国で1,400名を超す犠牲者を出したのです。
さらにこの浅間山の大噴火によってまき散らされた火山灰は、成層圏に達して陽光を遮り、農作物に壊滅的な被害を生じさせてしまい、天明の大飢饉が長期化する要因ともなりました。
ちなみに同時期には、世界的に火山活動が活発で、アイスランドのラキ火山等の噴火も起こりました。さらにエルニーニョ現象も発生しており、世界的に農産物に厳しい状況でした。なお、フランスでは1789年にフランス革命が勃発しています。