令外官(りょうげのかん)とは、律令の令制に規定のない官職のことです。現実的な政治課題に対して、既存の律令制・官制にとらわれず、柔軟かつ即応的な対応を行うために置かれた、といったら言葉はいいのですが、要は本来ないものを生み出していくので、いろいろと辻褄が合わなかったり、屋上屋をかけることになったり、ご都合主義的になっていってしまいます。
有名な令外官として、
・関白
があげられますが、どちらも日本の政治をおこなう上でのトップの称号・役職が、国の根本法典である律令に規定されていないということです。
ちなみに、自衛隊のことを憲法に規定がないことから「現代の令外官だ!」と喝破した人がいますが、なるほどとうなずけます。