南村梅軒(みなみむら ばいけん)は戦国時代の儒学者で、江戸時代に発達した南学(土佐儒学)の祖と称されています。ただ、近年の歴史学の進展に伴い、江戸時代初期の儒学者・大高坂芝山が捏造した架空の人物であるとの説が有力となってその存在が疑問視されています。
山川の教科書で、南村梅軒を「南学の祖と伝えられている」と記述しているのは、要は、この戦国時代に京都以外の地方においても文化が興隆し、中国由来の朱子学が広まったという事実があって、江戸時代に捏造説が出るような人物が生まれる背景としても違和感ない設定だったんだよ、ということかなと。