度会家行(わたらい いえゆき)は、伊勢神宮の外宮(豊受大神宮)の神官で、伊勢神道の大成者です。伊勢神道の外宮の神官として、内宮より外宮を優位とする伊勢神道を唱えて、仏より神が上位であること(反本地垂迹説)と、外宮信仰を主張しました。
家行は学者・祠官としてのみならず、建武の新政挫折後の南北朝の動乱で南朝方の北畠親房を支援し、南伊勢での軍事的活動にも携わりました。また、後醍醐天皇の吉野遷幸に尽力したほか、その神国思想は北畠親房の思想に大きく影響し、後世の神道にも大きな影響を与えることになりました。