一休宗純(いっきゅうそうじゅん)は、室町時代の臨済宗大徳寺派の僧、詩人。とんちの「一休さん」のモデルとなった人物です。
一見すると奇抜な言動がありましたが、それらは、禅宗の教義における風狂の精神の表れとされました。同時に、こうした行動を通して、当時の仏教の権威や形骸化を批判・風刺し、仏教の伝統化や風化に警鐘を鳴らしていたと解釈されています。戒律や形式に囚われない人間臭い生き方は、民衆の共感を呼び、江戸時代には、彼をモデルとした『一休咄』に代表される頓知咄(とんちばなし)を生み出す元となり、戦後において「一休さん」のアニメが生み出されることになりました。
ちなみに一休宗純の臨終の際の言葉は「死にとうない」であったと伝わっています。