異国船打払令(いこくせんうちはらいれい)は、江戸幕府が1825年(文政8年)に発した外国船追放令です。余計なことを考えずに打ち払えと条文に書いてあることから「無二念打払令(むにねんうちはらいれい)」とも言われます。1842年(天保13年)に「薪水給与令(天保の薪水給与令)」が発令されると廃止されました。
幕府は強硬姿勢を示したのは、1808年10月(文化5年8月)にフェートン号事件が発生し、その後もイギリスが浦賀に何度もやってきて果ては1824年(文政7年)に水戸藩の大津浜に上陸してくる事件が発生したことが背景にありました。
この異国船打払令では、日本の沿岸に接近する外国船は見つけ次第に砲撃し、追い返すこと。また、上陸外国人については逮捕又は処罰することを命じました。