『勝鬘経』(しょうまんぎょう)、正式名称『勝鬘師子吼一乗大方便方広経』(しょうまんししくいちじょうだいほうべんほうこうきょう)は、仏教における中期の大乗仏教経典のひとつです。サンスクリット原典は失われ、チベット語訳と、2種の漢訳が残存しています。
内容としては、大乗仏教の理想が強く打ち出されていて、
・一乗真実(仏教にはさまざまな教えがあるが、真の教えはただ一つで、その一つの教えに乗って、あらゆる人々がひとしく仏になることを説く教え)
・如来蔵(生きとし生きるもの(衆生 しゅじょう)が皆、如来を胎内に宿しているということである。 如来すなわち仏になる可能性は仏性(ぶっしょう)ともいわれるが、それがすべての生きものにそなわっているという教え)
が説かれています。