大川周明(おおかわ しゅうめい)は、日本の思想家、ファシスト、国家主義者です。大川周明は、近代日本の西洋化に対決し、精神面では日本主義、内政面では社会主義もしくは統制経済、外交面ではアジア主義を提唱しました。そのため、満州事変の理論的・思想的支柱と目され、戦後の東京裁判において、唯一、民間人としてA級戦犯の容疑で起訴されました。しかし裁判中には支離滅裂な言動が頻発します。裁判中の有名な話として、東条英機のアタマを後ろから音がするほど叩いたというものがあります。そのため、梅毒による精神障害と診断され、訴追免除となりました。ちなみに東京裁判で起訴された被告人の中で、裁判終了時に存命していて有罪にならなかった唯一の事例です。