まず「勧進(かんじん)」とは、仏僧が寺院・仏像・その他インフラなどの新造あるいは修復・再建のために浄財の寄付を求めることを指します。誰が勧進したのかを記したのが「勧進帳」で、歌舞伎の演目の勧進帳ですね。頼朝から追われる身となった、義経・弁慶の主従は、大仏再建の勧進をしている体で、奥州を目指します。その道中、関所にて弁慶が白紙の勧進帳を読み上げるところで、この演目名がつきました。
さて、話を戻して「上人(しょうにん)」とは偉いお坊さんのことですね。なので、「勧進上人(かんじんしょうにん)」とは、各地を遍歴しながら説法を行い、人々から銭や米の寄付を受けて勧進を集っていた偉い人・立派な人、責任者って感じですね。この集まった浄財で、事業が達成されていきます。