マカオは、中華人民共和国の特別行政区の一つで、旧ポルトガル海外領地でした。明の嘉靖年間(1522年-1566年)には、マカオ周辺海域での海賊の横行が甚だしかったことから、ポルトガル艦隊総司令官のレオネル・デ・ソウザが海賊退治に協力をしました。
1557年、そのご褒美としてに明からポルトガル人のマカオへの居留が認められたのでした。これは当時における中国大陸における唯一のヨーロッパ人の居留地です。以降、明が終焉に至る17世紀中頃までマカオを中継地としたポルトガル交易が東アジア周辺国で広がりをみせました。
ちなみに、この前後にカトリック教会の宣教師でイエズス会の創設メンバーの1人であるフランシスコ・ザビエルが、ポルトガル政府の支援の下、マカオを拠点に東南アジア各地でキリスト教の布教活動を行っており、やがて日本にもやってくるのでした。