2001年9月11日、オサマ・ビン・ラディンのアルカイダ組織のメンバーがアメリカで民間航空機4機をハイジャックし、2機がニューヨーク市の世界貿易センタービルに衝突し、1機は米首都の国防総省に突っ込み、もう1機は、乗客の阻止によってペンシルバニアの平地に墜落しました。
この攻撃によっておよそ3,000人の人々が犠牲となったため、アメリカ政府はアルカイダ組織とオサマ・ビン・ラディンを匿っていたアフガニスタンのタリバンに最終通告を行い、ビン・ラディンを引き渡してアフガニスタンのテロリスト作戦を終わらせるか、大規模な軍事攻撃を受けるか、のいずれかを選択するよう迫り、その要求をタリバンは拒否します。
10月、米英軍がアフガニスタンのタリバンの軍事目標やビン・ラディンの訓練キャンプにミサイル攻撃を行います。爆撃は2週間にわたって続けられ、その後、米国地上軍の展開となりました。アメリカ軍の攻撃によってタリバンは首都カブールから撤退し、アフガニスタン暫定政権をアメリカなどの主導によって成立させることに成功しました。
しかしその後もアフガニスタンにおけるタリバンの勢力掃討は実現せず、むしろタリバンは復活。アメリカは、2021年8月30日、アフガニスタンから部隊の撤退を完了し「アメリカ史上、最も長い戦争」ともいわれた20年におよぶ軍事作戦に終止符が打たれました。