「かたたがえ」と読みます。方角をちがえること。 陰陽道の説により平安以降行なわれた風習です。外出するときに、目的地の方角が「忌むべき方角」、行くとよろしくない方角であった場合、前夜に別の方角へ行って泊まり、改めて目的の場所へ行くことによって、方角を変えるという荒業です。たとえば、仕事先から自宅に帰る際に、西の方角に移動して帰るとまっすぐ帰れるとします。しかし、その西の方向が忌むべき方角にあたってしまった場合は、いったん、南西の友人宅に向かっていき、そこで一夜を明かした後に今度は北西に向かって帰宅するみたいなやり方です。
方違は、現代でも、「なんかこの道はゲンが悪い」とか、あるいはちょっと最近ついていないなと思ったら通勤や移動の道を普段とちょっと変えてみるっていうのはやっている・やったことがあるって人もいらっしゃるんじゃないでしょうかね。それのもうちょっと大々的な平安時代のジンクスみたいなもんですかね。