「ええじゃないか」とは、言葉の意味どおり「(どうだって)いいじゃないか!」ということでして、幕末の慶応3年(1867年)8月から12月にかけて、近畿、四国、東海地方などで発生した「ええじゃないか騒動」がありました。「天から御札(神符)が降ってくる、これは慶事の前触れだ」という話が広まるとともに、民衆が仮装するなどして囃子言葉の「ええじゃないか」等を連呼し、集団で町を練り歩きながら熱狂的に踊り狂いました。
伊勢神宮の御札が降る「おかげ参り」と違って、ええじゃないかの御札は地域で信仰されている社寺の御札が降ったため、現地で祭祀が行われる事が多かったです。名古屋の場合は、降札後の祭事が7日間に及んで、その間は日常生活が麻痺する状況となりました。
なぜ、こんなことが起きたのか、あるいはその目的なども定かではありませんが、囃子言葉と共に政治情勢が歌われたことから、「世直しを訴える民衆運動」という捉え方と、倒幕派が国内を混乱させるために引き起こした「陽動作戦だった」という噂があります。