デタント(フランス語: Détente)とは、戦争の危機にある二国間の対立関係が緊張緩和することを意味する言葉です。特に断りがなく単に「デタント」といった場合は、冷戦下における米ソのデタントを指します。
米ソの対立は、1940年代後半に顕在化し、地球規模に拡大しました。1958年のベルリン危機、1961年のベルリン危機及び1962年のキューバ危機で頂点に達し、核戦争寸前にまで至ります。しかし、1960年代末から1970年代末にかけて、米ソは核戦争の防止に共通の利益を見出すようになり、ヨーロッパにおける相互の勢力圏を尊重するようになりました。
また、それと同時に相互の陣営内部においても、フランスや西ドイツの独自外交、中ソ対立の表面化に象徴されるような多中心化の動きが見られ、冷戦初期の対立とは異なる状況が生まれました。
アメリカとソ連の軍事力がほぼ対等になったこともデタントの到来の一因となった考えられます。