田畑永代売買の禁令(でんぱたえいたいばいばいのきんれい)は、本百姓体制を維持するために寛永20年(1643年)に江戸幕府によって出された法令の総称です。この法令が出される前年に寛永の大飢饉の飢饉が最大規模に達したことを契機に、幕府は飢饉による百姓の没落を防ぐ目的で発布されたとされています。江戸時代を通じて、効力を持ち、廃止されたのはなんと明治5年2月15日(1872年3月23日)です。
主に幕府領に向けて発布されたと考えられていますが、質流れなどで実際は、江戸時代を通じて土地の売買は行われていて、幕府としても江戸時代中期以後に入ると、法令違反の訴えがない限りは同法違反の取締りを行うことはなかったとされています。