侍(さむらい、サムライ)は、古代から中世にかけての日本における官人の身分呼称、あるいはそこから発展的に生じた武士の別名。「伺候(しこう)する」「従う」を意味する「さぶらう」(旧仮名遣いでは「さぶらふ」〈候ふ/侍ふ〉)に由来する言葉です。朝廷の実務を担い有力貴族や諸大夫に仕えていました。
平安時代のころは、通常は位階六位下位の下級貴族(官人)に位置し、晩年に五位まで昇進することもありましたが、総じてその身分は高くはありませんでした。初期の武士身分は諸大夫身分の軍事貴族と、侍身分の一般武士の二つの階層から構成されていいて、次第にその中でも武芸を仕事内容とする技能官人である「武士」を指すことが多くなっていきました。